
「弁護士に依頼するメリット・デメリットは?」
「弁護士に依頼しない方が良い場合もあるの?」
この記事は、そんな疑問をお持ちの方のために書いています。
こんにちは。弁護士の山形です。
この記事では、「交通事故の交渉を弁護士に依頼するメリット・デメリット」や「弁護士に依頼した方が良いケースと依頼しない方が良いケース」などについて、解説しています。
これから弁護士への依頼を検討しているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
本記事を執筆した弁護士
目次
この記事の結論
- Q1. 交通事故で弁護士に依頼するメリットは何か?
- A1. 主に以下の2つ。①保険会社から支払われる慰謝料・賠償金が増える可能性が高い(保険会社が使う任意保険基準より、弁護士が交渉・裁判で主張する「弁護士基準=裁判基準」の方が高額。弁護士が入ることで「交渉決裂なら裁判」というカードが使えるため、保険会社も譲歩する)。②保険会社との面倒な連絡・交渉を弁護士に任せられる(保険会社からの電話対応がストレスになる被害者は多い)。
- Q2. 弁護士に依頼するデメリットは?
- A2. 主に以下の2つ。①弁護士費用が掛かる(事務所によるが、最低でも10万円~20万円程度が相場。請求額が小さい場合は費用倒れのリスクあり)。②解決までに時間が掛かる場合がある(ただし、自分で交渉する場合も同様に時間は掛かるので、これは「そもそも交渉しない前提の人」にとってのデメリット)。弁護士費用特約を利用できるケースでは、①のデメリットは実質的に消える。
- Q3. 弁護士に依頼しない方が良いケースはあるのか?
- A3. ①「賠償金は少なくても良いから、とにかく早く終わらせたい」ケース(保険会社の提示額で示談するのが最速)。②請求額が小さく、弁護士費用特約も使えず、費用倒れになるケース(例:車の修理費用5万円など、弁護士費用を下回る請求額)。ただし、弁護士費用特約に加入している場合は②のケースでも費用倒れの心配はなくなる。
- Q4. 弁護士に依頼した方が良いケースは?
- A4. ①弁護士費用特約を利用できるケース(費用倒れの心配が消えるため、ほぼすべての事案で依頼のメリットが上回る)。②何ヶ月も通院するようなケガをしたケース(慰謝料の基準の違いで数十万円〜数百万円の差が生じ得る)。③後遺障害が残るような大ケガのケース(後遺障害の申請手続の戦略・慰謝料・逸失利益の適正評価のために弁護士の関与が重要)。④死亡事故のケース(賠償額が高額で、相続問題や刑事事件対応も並行して必要)。
弁護士に交通事故の示談交渉を依頼するデメリット
弁護士に依頼する場合の主なデメリットは、以下の2つです。
- 弁護士費用が掛かる
- 時間が掛かる場合がある
順番に説明していきますね。
デメリット1:弁護士費用が掛かる
弁護士に交渉や裁判を依頼する場合、もちろん、弁護士費用が掛かります。しかも、結構な額が掛かります。そのため、特に、保険会社に請求する金額が少ない場合には、弁護士に依頼して赤字(費用倒れ)にならないように注意する必要があります。
弁護士費用の具体的な相場や計算方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
ただ、もし、弁護士費用特約という保険を利用できる場合には、弁護士費用が保険会社から支払われることになるので、このデメリットはなくなります。弁護士費用特約のことを、よく知らないという方は、以下の記事も読んでみてください。
交通事故の相談・依頼で使える「弁護士費用特約」|静岡の弁護士が解説
デメリット2:時間が掛かる
弁護士に依頼する場合のデメリットの2つめは、解決までに時間が掛かるということです。つまり、弁護士が保険会社と交渉することで、その分、時間が掛かることになります。
ただ、あなたが弁護士に依頼せずに自分で交渉する場合も同じように時間は掛かりますから、正確には、元々、交渉をするつもりがない人にとってのデメリットといえます。
弁護士に交渉や裁判を依頼した場合の流れや解決までの時間の目安については、以下の記事でも詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
弁護士に交通事故の交渉を依頼するメリット
弁護士に交渉を依頼する場合の主なメリットは、以下の2つです。
- 保険会社から支払われる慰謝料などが増える可能性が高い
- 保険会社との面倒な連絡・交渉を弁護士にお任せできる
メリット1:保険会社から支払われる金額が増える可能性が高い
弁護士に依頼すれば、保険会社から支払われる慰謝料などの金額が増えるケースがほとんどです。
もし、あなたが自分で保険会社と交渉した場合、保険会社は、慰謝料などについて低い金額しか支払おうとしません。保険会社は、自分達で決めた基準に基づいて慰謝料などを計算しているからです。保険会社が使う基準のことを「任意保険基準」といいますが、弁護士が交渉や裁判などで主張する「弁護士基準(裁判基準)」よりも、とても低い基準です。
「じゃあ、私も弁護士基準で交渉できないの?」と思うかもしれませんが、なかなか難しいと思います。
保険会社の立場からみると、あなたが自分で交渉しているのであれば、「裁判まではしてこないだろうから、低い金額でも示談してくれるだろう」と考えるわけです(もちろん、弁護士に依頼しなくても、自分で裁判をすることもできますが、かなり大変だと思います)。
一方、弁護士であれば、「交渉が決裂した場合には、裁判までするぞ!」というカードを持って交渉をすることができます。保険会社としても、弁護士費用の掛かる裁判はできれば避けたいところです。そのため、保険会社も、ある程度は、譲歩することになるのです。
具体的にどのくらい金額が変わるかの例をあげると、むち打ちで6ヶ月通院したケースで、傷害慰謝料は任意保険基準で60万円程度、裁判基準で約90万円前後となることが多く、単純な慰謝料だけでも30万円以上の差が生じ得ます。後遺障害が残った場合や重傷事案の場合は、この差がさらに大きくなります。
実際、弁護士に依頼した場合に、どのくらい慰謝料等の金額が増えるのかという点については、私のプロフィールページや解決事例ページで、過去のケースを紹介しているので、参考にしてみてください。
メリット2:保険会社との面倒な連絡・交渉を弁護士にお任せできる
弁護士に交渉を依頼すると、保険会社からの連絡は全て弁護士が対応することになります。
保険会社としては、早く治療を終えて欲しいので、被害者に対して、「そろそろ治療を終えたらどうですか」「もう症状固定では?」といった心ない言葉を掛けてくることもあります。そのため、保険会社の担当者との電話が、強いストレスになるという方も多くいらっしゃいます。
また、治療中の被害者にとって、保険会社との交渉は時間的にも精神的にも大きな負担です。弁護士に依頼することで、治療に専念できる環境を確保できるというのは、金額面以外の大きなメリットと言えます。
弁護士に依頼しない方が良いケース
では、弁護士に依頼するメリット・デメリットを踏まえて、「弁護士に依頼しない方が良いケース」について説明していきます。弁護士に依頼しない方が良いケースについて弁護士自身が説明することは、あまり無いかもしれませんが、ここでは、本音も交えてお伝えします。
ケース1:とにかく早く終わらせたい場合
もし、あなたが「保険会社から支払われるお金は、少なくても良いから、とにかく早く終わらせたい」ということであれば、保険会社から言われた金額で示談しても良いでしょう。それが、一番早いからです。
ただ、先ほども説明したとおり、保険会社が提示する金額は、本来の基準よりも、かなり低いケースがほとんどです。そのため、お勧めはできませんが、「それでも構わないから、とにかく早く終わらせたい」ということであれば、弁護士に依頼しなくても良いでしょう。
ケース2:保険会社から支払われる金額の見込みが小さい場合
一般的に、弁護士費用について、最低でも10万円~20万円程度は掛かることが多いです。ですから、弁護士費用よりも小さい金額を保険会社に請求する場合には、仮に全額回収できたとしても赤字になってしまいます。そのため、保険会社から支払われる金額の見込みが小さいケースでは、費用倒れになる可能性がありますから、依頼しない方が良い場合があります。
費用倒れになりやすい典型例は、軽微な物損事故のみで修理費用が数万円〜10万円程度のケースや、通院1ヶ月以内のごく軽度のケガで、請求額が10万円前後にとどまるケースです。
ただ、弁護士費用特約という保険を利用できるのであれば、実質的な費用を0円で弁護士に依頼することが可能となりますから、費用倒れを気にする必要はなくなります。そのため、弁護士費用特約を利用できるのであれば、弁護士に依頼して問題ありません。
交通事故の相談・依頼で使える「弁護士費用特約」|静岡の弁護士が解説
当事務所では、ご相談時に依頼した場合の見込み回収額と弁護士費用を具体的に説明し、費用倒れのリスクがある場合は必ず事前にお伝えしています。依頼せずに自分で対応することをお勧めするケースもあります。
弁護士に依頼した方が良いケース
では、次に、弁護士に依頼した方が良いケースについて説明します。
ケース1:弁護士費用特約を利用できる場合
弁護士費用特約に加入している場合は、先ほど説明したとおり、弁護士費用が掛かるというデメリットがなくなります。また、弁護士費用特約を利用したとしても、保険料が上がったり等級が下がったりといったデメリットもありません(自動車保険の等級は事故の種類により決まり、弁護士費用特約の利用自体は等級に影響しません)。
そのため、とにかく早い解決を望んでいるというような事情がない限りは、弁護士に依頼することを強くオススメします。
弁護士費用特約は、ご自身の自動車保険の他、同居の家族の自動車保険、火災保険、日常生活賠償特約などにも付帯されていることがあります。「特約なんて付いていない」と思っている方でも、確認すると使える場合があるので、まずは保険証券や保険会社に確認してみてください。
ケース2:事故でケガをした場合
何ヶ月も通院をするようなケガをした場合、弁護士が適切な交渉をすることによって、保険会社から支払われる慰謝料などの金額が大きく変わる可能性が高いです。
特に、通院が3ヶ月を超えるケースでは、任意保険基準と裁判基準の差が拡大し、弁護士費用特約がなくても費用対効果が見合う可能性が高まります。
さらに、後遺障害が残るような大ケガをした場合には、後遺障害の申請手続をしたり、慰謝料などを適正に評価してもらうために、弁護士に依頼することを強くオススメします。後遺障害の認定結果は、賠償金額に数百万円〜数千万円単位で影響するため、その戦略を弁護士と相談しながら進めることには大きな価値があります。
後遺障害については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
初めて交通事故にあった人のための『後遺障害のキホン』|静岡の弁護士が解説
ケース3:ご家族が事故で亡くなられた場合
ご家族を交通事故で亡くされた場合、ご遺族の方は、保険会社と交渉するだけではなく、相続の問題や、刑事事件の被害者遺族としての対応も検討しなければなりません。
また、死亡事故の場合、賠償額が高額になる傾向があるため、保険会社の対応も厳しくなることが多くあります。事故状況について、加害者が一方的な言い分を展開し、過失割合が争いになるケースも少なくありません。
さらに、刑事事件では加害者の処罰を求める被害者参加制度の検討が必要になることもあります。
そのため、ご家族を交通事故で亡くされた場合には、その負担を考えると、弁護士に相談・依頼した方が良いでしょう。
ケース4:過失割合に争いがある場合
相手方保険会社が提示してきた過失割合に納得できないケースも、弁護士に依頼する価値が高い典型例です。過失割合が10%変わるだけで、賠償金額が数十万円〜数百万円変わることは珍しくありません。
特に、ドライブレコーダーがなく事故状況の証明が難しいケース、駐車場内の事故、バイク・自転車との事故、交差点事故などは、過失割合で争いが生じやすく、弁護士が過去の裁判例を踏まえて交渉することで結論が大きく変わり得ます。
まとめ:迷ったらまず無料相談を
今回は、弁護士に交通事故の依頼をする場合のメリット・デメリットなどについて解説しました。
まずは、弁護士費用特約を利用できるか確認してみて、利用できるということであれば、弁護士に依頼することをオススメします。もし、弁護士費用特約を利用できない場合には、弁護士に依頼した場合の費用対効果を弁護士に相談してみましょう。
当事務所では、ご相談時に依頼した場合の見込み回収額・費用・費用対効果を具体的に説明しています。ご相談だけで依頼する必要はありませんので、「依頼するかどうかを決めるための判断材料を得たい」という目的でご相談いただくことも大歓迎です。弁護士に依頼しようかどうか迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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弁護士費用
保険会社等からの回収金額の11%+22万円(税込)
相談料と着手金は無料です。
交渉等が解決した後の完全後払いになります。
※訴訟等の手続に移行する場合には追加費用が発生します。
弁護士費用特約を使える場合には、補償上限額まで保険会社が弁護士費用を代わりに支払ってくれますので、ほとんどのケースで実質無料で交渉や裁判等を弁護士に依頼できます。
弁護士費用特約を利用しても、保険料は変わりませんので、可能な場合には利用することをお勧めします。
「弁護士費用特約を使えるか分からない」という場合には、弁護士が代わりに保険会社に確認することもできますので、お気軽にご相談ください。
保険代理店様からのご相談
当事務所では、交通事故被害者の方からだけではなく、保険代理店様からのご相談についても無料で対応しています。
これまでも全国の保険代理店様からご相談いただいた実績があります。
まずは、契約者様の代わりにご相談してみたいという保険代理店様も、LINE、電話、メールでお問い合わせください。
また、現在、当事務所と提携していただける保険代理店様を募集しています(無料)。
詳細はこちらのページをご参照ください。
よくある質問
Q静岡県以外の地域に住んでいるのですが、静岡県以外の地域からの相談・依頼は可能ですか?
静岡県以外の方からのご相談・ご依頼もお受けしております。当事務所へのご相談・ご依頼のうち半分程度が静岡県外の方からのものです。
電話、メール、LINE、zoomなど、ご希望の方法でご相談いただけます。また、ご依頼後も同様の方法で打ち合わせができますので、仮に、裁判になったとしても、事務所にお越しいただく必要はありません。
これまで、北海道、青森、福島、福井、富山、石川、東京、埼玉、群馬、栃木、千葉、神奈川、山梨、静岡、愛知、長野、岐阜、滋賀、京都、大阪、三重、奈良、兵庫、広島、島根、香川、宮崎、福岡、沖縄にお住まいの方からご相談・ご依頼いただいた実績がありますので(令和6年7月現在)、その他地域にお住まいの方もお気軽にご相談・ご依頼ください。
Qケガはなく、物損(車の修理費用など)の過失割合だけが問題になっているのですが、相談・依頼することはできますか?
物損だけの事故についてもご相談・ご依頼いただくことは可能です。
Q小さな事故で、特に保険会社との間で揉めていないのですが、弁護士に相談しても良いですか?
もちろん、問題ありません。
弁護士に依頼することで、小さなケガであっても示談金額が増額される可能性がありますし、保険会社との対応を全てお任せできるというメリットがありますのでお気軽にご相談ください。
Q他の弁護士に依頼しているのですが、変更して依頼はできますか?
現在、依頼している弁護士との契約を解除していただいたうえで、ご依頼いただくことになります。また、弁護士費用特約を利用している場合には、ご自身の保険会社に担当弁護士を変更したい旨を伝えて了承を得てください。
Q弁護士費用で費用倒れ(赤字)になることはありませんか?
Qどの段階から費用が発生しますか?
相談では一切費用は発生しません。弁護士との間で委任契約書を作成して、正式にご依頼いただいて、弁護士が交渉等の活動を開始した段階から費用が発生致します。
Q日中は仕事で忙しいので、弁護士事務所に行ったり、電話をしたりすることが難しいのですが・・・
ご依頼後の弁護士との連絡手段をメールやLINEにすることが可能です。
Q裁判まではしたくないのですが、交渉で示談することは可能ですか?
裁判まで行うか、交渉で示談をして終わらせるかは、依頼者の方が決めることになりますので、交渉での解説を希望される場合には、裁判にはなりません。なお、当事務所がこれまで扱ったケースでは、8割ほどが交渉で解決しています。
Q解決までには、どれくらいの時間が掛かりますか?
事案にもよりますが、交渉の場合、交渉開始から1ヶ月程度で示談して終わるケースが多いです。ただし、後遺障害の申請をしたり、過失割合に争いがあって実況見分調書等を取り寄せる場合には、プラス2、3月程度かかります。
また、裁判の場合は、早くても半年程度は掛かります。当事務所が過去に扱った裁判では、平均すると1年~2年で終わるケースが多いです。
Q弁護士に相談したら必ず依頼しなければいけないのでしょうか?
もちろん、相談だけで依頼しなくても問題ありません。むしろ、複数の弁護士に会って相談したうえで、最も信頼できる弁護士に依頼することをお勧めします。




