交通事故に遭って通院をしているけど、健康保険は使えるの?
健康保険を使うことのメリット・デメリットは?

 

この記事は、このような疑問をお持ちの方のために書きました。

 

こんにちは!弁護士の山形です。
今回は、初めて交通事故に遭ってしまった方のために「健康保険のキホン」について、解説しています。
これから通院するという方は、ぜひ参考にしてみてください。

本記事を執筆した弁護士

静岡城南法律事務所

山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、一人で年間150件以上の交通事故案件を手掛けている。慰謝料、後遺障害、過失割合に関する交渉・裁判を得意とする。

目次

保険診療と自由診療

健康保険を使った診療のことを「保険診療」といいます。
一方、健康保険を使わない診療のことを「自由診療」といいます。

保険診療の場合には、国が治療内容によって点数を定め、治療費の金額を決めていますが、自由診療の場合は、病院ごとに治療費の金額を決めています。

一般的に自由診療の方が治療費が高くなりますので、治療費の節約のため、保険会社から健康保険を使うように言われることもあるかと思います。
このような場合、あなたは健康保険を使った方が良いのでしょうか?
そこで、次に、健康保険のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

健康保険のメリット・デメリット

健康保険のメリット

健康保険の一番のメリットは、治療費が安いという点です。

治療費が安いということは、相手方の保険会社の支出が減ることになりますから、その分、他の慰謝料等についての交渉がスムーズにいく可能性があります。

また、あなたに過失がある場合、健康保険を使って、治療費を抑えた方が最終的に手にすることができる賠償額が大きくなることもあります。
具体例で解説しますね。
例えば、治療費が200万円、その他の損害額が100万円、あなたの過失割合が30%という場合、あなたが獲得できる賠償金額は、以下の計算のとおり10万円です。
しかし、健康保険を使って治療費が100万円だった場合は、40万円となり、手元に残るお金が自由診療の場合よりも大きくなります。

自由診療の場合 健康保険を使った場合
(200万円+100万円)×70%-200万円=10万円 (100万円+100万円)×70%-100万円=40万円

治療費を抑えられると既払い金額が小さくなるので、手元に残るお金が大きくなるわけです。

 

健康保険のデメリット

健康保険のデメリットとしては、厚生労働省が承認していな先進的な治療が行えない、という点があります。
逆に言うと、自由診療であれば、健康保険の枠を気にすることなく治療を受けられるということです。

結局、保険診療と自由診療のどっちがいいの?

ケースバイケースということになりますが、もし、あなたが希望する治療が健康保険の対象外であれば、自由診療で最大限の治療を受けた方が良いかもしれません。

一方、治療が健康保険でも対応可能で、あなたに過失があるような場合や保険会社が治療費を打ち切ってきたような場合には、健康保険を使って、治療費を抑えた方が良いでしょう。

もっとも、病院によっては、健康保険の利用を拒否する場合があります。
後で説明するとおり、交通事故でも健康保険は使えるのですが、病院の先生には、後で後遺障害診断書を作成していただいたり、場合によっては、意見書の作成をお願いすることもあるかもしれません。
主治医の先生の意見というのは、裁判でも重要な証拠となり得ます。
また、自賠責に保険金を請求する際には定型用紙の診断書などが必要となるのですが、その作成に応じてもらえないこともあります。
ですから、病院と対立するような状況は、できれば避けたいところです。
そのため、病院が健康保険の利用に難色を示すようなケースでは、一度、弁護士に相談することをオススメします。

交通事故で健康保険は使えない?

交通事故の被害者の方が病院に行くと、窓口で「交通事故の治療には健康保険が使えない」と言われることがあるようです。
実際、私の依頼者でもそのような対応をされたという方が結構いらっしゃいます。

しかし、実際には、交通事故でも健康保険を使うことは可能です。
この点については、旧厚生労働省時代の通達(健康保険及び国民健康保険の自動車損害賠償責任保険等に対する求償事務の取扱について(昭和43年10月12日保険発第106号))で明らかにされています。

ただし、通勤中の事故など労災事故については、健康保険は使えませんので、自由診療か労災保険を使うようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、健康保険のメリット・デメリットなどについて解説しました。
これから通院をするという方は、ぜひ参考にしてみてください。

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よくある質問

Q静岡県以外の地域に住んでいるのですが、静岡県以外の地域からの相談・依頼は可能ですか?
A

静岡県以外の方からのご相談・ご依頼もお受けしております。当事務所へのご相談・ご依頼のうち半分程度が静岡県外の方からのものです。

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Qケガはなく、物損(車の修理費用など)の過失割合だけが問題になっているのですが、相談・依頼することはできますか?
A

物損だけの事故についてもご相談・ご依頼いただくことは可能です。

Q小さな事故で、特に保険会社との間で揉めていないのですが、弁護士に相談しても良いですか?
A

もちろん、問題ありません。
 弁護士に依頼することで、小さなケガであっても示談金額が増額される可能性がありますし、保険会社との対応を全てお任せできるというメリットがありますのでお気軽にご相談ください。

Q他の弁護士に依頼しているのですが、変更して依頼はできますか?
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Q弁護士費用で費用倒れ(赤字)になることはありませんか?
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ご相談内容を詳しく伺ったうえで、もし、少しでも費用倒れの可能性がある場合には、必ずご依頼前にご説明させていただきます。万が一、増額した金額よりも弁護士費用が高額となる場合は、増額した金額が弁護士費用の上限となりますので、損をすることはありません。
 なお、弁護士費用特約をご利用の場合は、費用倒れになることはありません。

Qどの段階から費用が発生しますか?
A

相談では一切費用は発生しません。弁護士との間で委任契約書を作成して、正式にご依頼いただいて、弁護士が交渉等の活動を開始した段階から費用が発生致します。

Q日中は仕事で忙しいので、弁護士事務所に行ったり、電話をしたりすることが難しいのですが・・・
A

ご依頼後の弁護士との連絡手段をメールやLINEにすることが可能です。

Q裁判まではしたくないのですが、交渉で示談することは可能ですか?
A

裁判まで行うか、交渉で示談をして終わらせるかは、依頼者の方が決めることになりますので、交渉での解説を希望される場合には、裁判にはなりません。なお、当事務所がこれまで扱ったケースでは、8割ほどが交渉で解決しています。

Q解決までには、どれくらいの時間が掛かりますか?
A

事案にもよりますが、交渉の場合、交渉開始から1ヶ月程度で示談して終わるケースが多いです。ただし、後遺障害の申請をしたり、過失割合に争いがあって実況見分調書等を取り寄せる場合には、プラス2、3月程度かかります。
また、裁判の場合は、早くても半年程度は掛かります。当事務所が過去に扱った裁判では、平均すると1年~2年で終わるケースが多いです。

Q弁護士に相談したら必ず依頼しなければいけないのでしょうか?
A

もちろん、相談だけで依頼しなくても問題ありません。むしろ、複数の弁護士に会って相談したうえで、最も信頼できる弁護士に依頼することをお勧めします。

本記事を執筆した弁護士

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山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

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