給与所得者の場合の休業損害の計算方法は?
手取り収入と額面収入のどちらを基準に考えるの?

 

この記事は、このような疑問をお持ちの方のために書きました。

 

こんにちは!静岡の弁護士の山形です.
今回は、給与所得者の休業損害の計算方法について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事を執筆した弁護士

静岡城南法律事務所

山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、一人で年間150件以上の交通事故案件を手掛けている。慰謝料、後遺障害、過失割合に関する交渉・裁判を得意とする。

目次

給与所得者の休業損害の計算方法の基本

会社員が事故の影響で欠勤して、収入が減った場合、休業損害は、以下の手順で計算されます。

休業損害の計算手順

①基礎日額を算出
②休業日数を確認 
 ※有給休暇を使った場合も含みます。
③基礎日額に休業日数を掛ける

「連続して欠勤している場合」「出勤したり休んだりした日がある」ケースについて、それぞれの一般的な算出方法について解説します。

連続して欠勤している場合

まず、「連続して欠勤している場合」、例えば、1月1日から1月30日まで連続して欠勤したような場合について解説します。
手順としては、①基礎日額の算出、②休業日数を確認、③基礎日額に休業日数を掛ける、という流れになります。

①基礎日額の算出

まず、基礎日額を算出します。

通常、給与所得者が休業した場合、勤務先に休業損害証明書を作成してもらうことになりますが、休業損害証明書の中に「支給金額」を記載する欄があります。
下の書式の「5 自動車事故前3ヶ月間の月例給与(賞与は除く)は下表のとおり」のところです。

そして、基礎日額は、事故前3ヶ月間の支給金額合計÷90日
という計算式で算出します。
例えば、事故前3ヶ月間の支給金額合計が90万円の場合、90万円÷90日=1万円となります。

なお、事故前3ヶ月間の支給金額合計には、「本給」だけではなく、「付加給」も含めて計算しますので、注意してください。

②休業日数の確認

次に、休業日数を確認します。
先ほどの例では、1月1日から1月30日まで連続で欠勤しているので、30日が休業日数となります。

ちなみに、基礎日額を算出する際に支給金額合計を90日で割っていますので、ここでの休業日数は、勤務先の定休日も含めた30日まるまるで計算します。

③基礎日額に休業日数を掛ける

最後に、基礎日額に休業日数を掛けます。
今回の例では、基礎日額が1万円でしたので、休業損害は、
1万円×30日=30万円となります。

出勤したり休んだりした日がある場合

今度は、例えば、5月1日から6月30日までの期間、出勤したり休んだりした日が飛び飛びであったような場合について解説します。
手順としては、先ほどと同じように①基礎日額の算出、②休業日数を確認、③基礎日額に休業日数を掛ける、という流れになります。

①基礎日額の算出

今回は、事故前3ヶ月間の支給金額合計を3ヶ月間の実稼働日数で割って計算します。
先ほどの「連続して欠勤していたケース」と異なり、実稼働日数で割るという点に注意してください。
例えば、事故前3ヶ月間の支給金額合計が90万円で、事故前の3ヶ月間の実稼働日数(実際に、勤務した日数)が60日間であれば、
90万円÷60日=1万5000円が基礎日額となります。

相手方保険会社は実通院日数ではなく90日で割って計算してくることが多いので注意してください。

②休業日数の確認

断続的に欠勤している場合には、実際に欠勤した日数を休業日数とします。
例えば、5月1日から6月30日までの間、12日間欠勤していたのであれば、12日が休業日数となります。

③基礎日額に休業日数を掛ける

最後に、基礎日額に休業日数を掛けます。
今回の例では、基礎日額1万5000円×12日=18万円が休業損害となります。

基礎日額は、手取り収入と額面収入のどちらから算定するの?

基礎日額は、手取り収入と額面収入のどちらから算定するのでしょうか?

社会保険料については、控除前の給与額、つまり額面収入から基礎日額を算定して構いません。

なぜなら、従業員は、欠勤して給与を受け取らなかったとしても、社会保険料の従業員負担部分の負担から免れることはないからです。

また、住民税と所得税についても、実務では、控除前の給与額を基礎として休業損害を算出しています。

賞与(ボーナス)の減額があった場合

事故を原因とする欠勤などで賞与(ボーナス)の減額があった場合には、勤務先に賞与減額証明書を作成してもらってください。
証明書の「欠勤により減額した額及び計算式」に記載された金額を損害として請求することができます。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、給与所得者の休業損害について解説しました。
事故の影響で会社を休んでしまった方は、ぜひ参考にしてみてください。

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Q静岡県以外の地域に住んでいるのですが、静岡県以外の地域からの相談・依頼は可能ですか?
A

静岡県以外の方からのご相談・ご依頼もお受けしております。当事務所へのご相談・ご依頼のうち半分程度が静岡県外の方からのものです。

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Qケガはなく、物損(車の修理費用など)の過失割合だけが問題になっているのですが、相談・依頼することはできますか?
A

物損だけの事故についてもご相談・ご依頼いただくことは可能です。

Q小さな事故で、特に保険会社との間で揉めていないのですが、弁護士に相談しても良いですか?
A

もちろん、問題ありません。
 弁護士に依頼することで、小さなケガであっても示談金額が増額される可能性がありますし、保険会社との対応を全てお任せできるというメリットがありますのでお気軽にご相談ください。

Q他の弁護士に依頼しているのですが、変更して依頼はできますか?
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Q弁護士費用で費用倒れ(赤字)になることはありませんか?
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ご相談内容を詳しく伺ったうえで、もし、少しでも費用倒れの可能性がある場合には、必ずご依頼前にご説明させていただきます。万が一、増額した金額よりも弁護士費用が高額となる場合は、増額した金額が弁護士費用の上限となりますので、損をすることはありません。
 なお、弁護士費用特約をご利用の場合は、費用倒れになることはありません。

Qどの段階から費用が発生しますか?
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相談では一切費用は発生しません。弁護士との間で委任契約書を作成して、正式にご依頼いただいて、弁護士が交渉等の活動を開始した段階から費用が発生致します。

Q日中は仕事で忙しいので、弁護士事務所に行ったり、電話をしたりすることが難しいのですが・・・
A

ご依頼後の弁護士との連絡手段をメールやLINEにすることが可能です。

Q裁判まではしたくないのですが、交渉で示談することは可能ですか?
A

裁判まで行うか、交渉で示談をして終わらせるかは、依頼者の方が決めることになりますので、交渉での解説を希望される場合には、裁判にはなりません。なお、当事務所がこれまで扱ったケースでは、8割ほどが交渉で解決しています。

Q解決までには、どれくらいの時間が掛かりますか?
A

事案にもよりますが、交渉の場合、交渉開始から1ヶ月程度で示談して終わるケースが多いです。ただし、後遺障害の申請をしたり、過失割合に争いがあって実況見分調書等を取り寄せる場合には、プラス2、3月程度かかります。
また、裁判の場合は、早くても半年程度は掛かります。当事務所が過去に扱った裁判では、平均すると1年~2年で終わるケースが多いです。

Q弁護士に相談したら必ず依頼しなければいけないのでしょうか?
A

もちろん、相談だけで依頼しなくても問題ありません。むしろ、複数の弁護士に会って相談したうえで、最も信頼できる弁護士に依頼することをお勧めします。

本記事を執筆した弁護士

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山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
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