
交通事故にあって、膝の関節が以前よりも曲がらなくなってしまった。
関節の可動域制限について、後遺障害の認定基準を知りたい。
この記事は、このような方のために書きました。
こんにちは!静岡の弁護士の山形です。
今回は、後遺障害「関節の可動域制限」について解説しています。
関節の可動域制限について後遺障害の申請を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
本記事を執筆した弁護士
目次
関節の可動域制限があれば後遺障害が認定される?
事故の影響で左膝が右膝よりも曲げられなくなってしまったなど、関節の可動域が制限されてしまった場合、後遺障害が認定される可能性があります。
関節の可動域制限は、原則として、障害が残った側の関節の可動域と異常がない側の関節の可動域の数値を比較する方法で評価されます。
具体的には、自賠責の基準では、障害が残った側の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されている場合に後遺障害等級10級、3/4以下に制限されている場合に12級とされています。
しかし、関節の可動域制限があったとしても、それだけで後遺障害と認められないので注意が必要です。
つまり、可動域制限に加えて、XP画像(レントゲン)等から骨折部の癒合不良や関節面の不整といった、関節の可動域制限が生じている医学的原因を明らかにして、それが可動域の制限に繋がっていることを裏付けなければなりません。
なお、整形外科的には、特段の事情のない限り、治療後は好転するか固定するのが一般的ですから、後遺障害診断書に記載されている可動域制限が、それ以前に計測された可動域よりも悪化しているような場合は、問題になり得るので注意が必要です。
可動域の測定基準
可動域の測定については、日本整形外科学会及び日本リハビリテーション医学会によって決定された「関節可動域表示ならびに測定法」に準拠して定められた「関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領」の記載事項に従ってなされる必要があります。
主要運動と参考運動
関節の運動は、「主要運動」と「参考運動」に分けられます。
主要運動というのは、例えば膝の屈伸や伸展などのように日常動作で重要な動きをいいます。
参考運動というのは、例えば、肩の伸展(後ろにまわす動き)、外施・内施(前ならえをして左右に動かすのような日常動作ではあまりしない動きをいいます。
可動域制限は、原則として主要運動の可動域制限の程度によって評価されます。
しかし、上肢・下肢の3大関節については、主要運動の可動域が1/2、3/4のわずかに上回る場合に、当該関節の参考運動が1/2、3/4以下に制限されている場合には、後遺障害が認定されることになります。
※「わずかに」というのは、5度以内とされています。
そのため、参考運動がある関節については、参考運動についても測定漏れがないように注意が必要です。
他動運動と自動運動
他動運動というのは、ドクターなど被害者以外の人が動かして測定した場合をいいます。
自動運動というのは、被害者自身が動かして測定した場合をいいます。
当然、可動域の測定は、原則として他動運動によって行われます。
しかし、例えば、関節を可動させる筋が弛緩性の麻痺となってしまい他動では関節が動くけれど自分では動かせないというような場合や関節を動かすと激痛があるため自分では動かせないというような場合には、自動運動による測定値が参考にされることもあります。
参考可動域
もし、健側の関節にも障害があって、比較対象となる健側の関節というものを想定できない場合には、測定要領に定められた参考可動域角度との比較によって可動域制限の程度が評価されます。
関節機能障害の逸失利益
上肢や下肢の関節機能障害について、自賠責では制限可動域が基準に達しないため、後遺障害非該当となっても、訴訟では、具体的な事実関係に応じて、後遺障害として認定される場合もあります(神戸地裁平成12年9月14日など)。
そのため、仮に、自賠責の後遺障害が認定されなかったり、低い等級が認定されたとしても、可動域の制限によって仕事や日常生活において困難を来しているという場合には、訴訟提起を検討しても良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、関節の可動域制限について解説しました。
関節が曲がらなくなってしまったなど、後遺障害を申請される予定の方はぜひ参考にしてみてください。
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