こんにちは。静岡の弁護士の山形です。

今回は、死亡事故で高額な慰謝料・賠償金が認定された裁判例について紹介しています。
最近の裁判例を中心に、死亡慰謝料の増額事由について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事を執筆した弁護士

静岡城南法律事務所

山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、一人で年間150件以上の交通事故案件を手掛けている。慰謝料、後遺障害、過失割合に関する交渉・裁判を得意とする。

目次

この記事の結論

Q1. 死亡事故の慰謝料の基準(相場)はいくらか?
A1. 赤い本(民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準)の裁判基準では以下のとおり。 ①一家の支柱の場合:2,800万円②母親・配偶者の場合:2,500万円③その他(独身、子ども、幼児など):2,000万円〜2,500万円。 この金額は、亡くなった被害者本人の慰謝料と、近親者(民法711条=父母、配偶者、子)およびそれに準ずる者の慰謝料を合計した総額の目安。ただし、あくまで一応の基準であり、事情により増減する。
Q2. どのような事情があると死亡慰謝料は増額されるのか?
A2. 主に以下の2類型に分けられる。 ①事故態様の悪質性:飲酒運転、赤信号無視、無免許運転、大幅な速度違反、スマホ・ゲームに気を取られての運転、正常運転困難な状態(酩酊など)での運転など。 ②事故後の加害者の不誠実な行動:救護義務違反、現場逃走、ひき逃げ、証拠隠滅、被害者への不当な責任転嫁、被害者を軽視するメッセージの送信、刑事裁判での不合理な弁解、葬儀等での遺族への適切な対応の欠如など。これらの事情があると、基準額を数百万円〜1,000万円程度上回る慰謝料が認定されるケースが多い。
Q3. 実際の裁判例ではどのくらいの慰謝料が認定されているのか?
A3. 以下は本記事で紹介する相場よりも高額な慰謝料が認定された裁判例の一部。 ①飲酒運転で24歳男性死亡:総額3,150万円(本人2,800万円+母250万円+弟100万円)。 ②救護義務違反で28歳女性死亡:総額2,600万円(本人2,200万円+両親各200万円)。 ③現場逃走+被害者軽視メッセージ:総額2,700万円(本人2,160万円+妻216万円+子各162万円)。 ④無免許+飲酒+時速140km超で男性死亡:総額約3,200万円(本人約3,000万円+子各100万円)。 ⑤スマホゲーム運転で高齢女性死亡:総額3,100万円(本人2,500万円+両親各200万円+兄100万円+祖父母各50万円)。 ⑥幼児2人が飲酒運転により焼死:女児1人あたり3,400万円(本人2,600万円+両親各400万円)。
Q4. 保険会社が提示する死亡慰謝料の金額に納得できないときはどうすれば?
A4. 保険会社の提示額は、ほとんどの場合、任意保険基準で基準を下回っており、裁判基準で請求し直すと大幅に増額される可能性が高い。特に、加害者に飲酒運転・スマホ運転・速度違反・ひき逃げ・救護義務違反などの事情がある場合は、裁判基準の上限を超える慰謝料が認められるケースも多い。保険会社から提示された金額に疑問を感じたら、死亡事故を扱った経験のある弁護士に相談することが重要。また、ご遺族の精神的負担を考慮すると、示談交渉・裁判の全過程を弁護士に任せる価値は極めて高い。

執筆:弁護士 山形祐生(静岡県弁護士会 登録番号44537/日本交通法学会所属/静岡県交通事故相談所 顧問弁護士)/最終更新:2026年4月19日

死亡慰謝料・賠償金の基準

交通事故によって被害者が亡くなった場合、その相続人等は、被害者の死亡慰謝料や自身の慰謝料を加害者や保険会社に請求することができます。被害者本人の慰謝料は相続により遺族が承継し、加えて民法711条に基づく近親者(父母、配偶者、子)固有の慰謝料を請求することができます。また、民法711条の近親者に該当しない兄弟姉妹や祖父母、孫なども、被害者と同視できるほどの身分関係・生活関係がある場合には、近親者に準ずる者として固有の慰謝料が認められることがあります。

死亡慰謝料の金額に関する基準は以下のとおりです(民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準=通称「赤い本」)。

死亡慰謝料の基準(裁判基準)

亡くなられた方が一家の支柱の場合 2,800万円
亡くなられた方が母親や配偶者の場合 2,500万円
その他(亡くなられた方が独身、子ども、幼児など) 2,000万円〜2,500万円
※死亡慰謝料の総額であり、近親者(民法711条)とそれに準ずる者の分も含まれた合計金額です。

ただし、上記基準は、一応の目安に過ぎませんから、具体的な事情により増減することになります。

事故態様が悪質であったり(飲酒運転・赤信号無視等)、事故後の行動が極めて悪質(ひき逃げ、証拠隠滅、被害者に対する不当な責任転嫁など)といった事情があると、基準額を上回る慰謝料が認定される傾向にあります。

なお、自賠責保険基準では、死亡本人の慰謝料は400万円、近親者(請求権者)の慰謝料は1名で550万円、2名で650万円、3名以上で750万円、被扶養者がいる場合は+200万円(自賠責保険支払基準)とされており、裁判基準と比較して大幅に低額です。保険会社(任意保険)が提示する金額も、任意保険基準で裁判基準より低いことがほとんどですので、必ず裁判基準で計算し直すことをお勧めします。

以下では、慰謝料の増額事由が認定された死亡事故に関する裁判例について紹介していきます。

加害者の飲酒運転等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

大阪地裁・令和2年2月26日判決(自保ジャーナル第2068号)

Aは、本件事故当時24歳であり、当時、仕事の面では自分に合った職場を見つけ、私生活では、結婚を約束した交際相手と順調な交際を続け、実家から離れていたものの、母や弟との交流も絶えず、同居していた友人女性をはじめとした友人知人と交友するなど、充実した毎日を送っていたのである。ところが、何の落ち度もないにもかかわらず、Yの一方的な過失により、突如としてその命を奪われ、家族や交際相手を含む多くの人間関係も断ち切られ、将来を奪われる結果となったのであり、しかも、本件事故がYによる飲酒運転中に発生したものであることなどからすると、Aの被った肉体的精神的苦痛は甚大なものがあり、本件訴訟に現れた一切の事情によれば、本件事故と相当因果関係のあるAの死亡慰謝料は2,800万円とするのが相当である。

加害者の飲酒運転によって発生した事故です。先ほど紹介した基準によれば、2,000万円〜2,500万円が一応の目安となるわけですが、本件では、加害者による飲酒運転という事情等が慰謝料の増額事由として考慮され、被害者自身の慰謝料2,800万円に加え、母親について250万円、弟について100万円の合計3,150万円の慰謝料が認定されています。

加害者が救護義務を果たさなかったこと等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

福岡地裁久留米支部・令和元年10月23日判決(自保ジャーナル第2062号)

Aは、本件事故時26歳、死亡時28歳の若い女性であり、両親に愛され、多くの友人らを得て、原告父と同居して就労して生活していたものである。このようなAの従前の生活状況に加え、本件事故態様及び受傷状況、さらに、Aも意識があれば被告の救護義務違反について強い憤りを感じたであろうこと等を総合考慮すると、Aの死亡慰謝料は2,200万円を下らないと認める。

加害者が救護義務を果たさなかったという事情が考慮されて慰謝料の増額が認められた判例です。具体的には、加害者は、高速道路の路肩にいた被害者を轢過したあと、停車したものの車から降りて事故現場を確認することなく、警察に通報せず、現場を後にしています。

このような事情も考慮され、被害者自身の慰謝料2,200万円に加え、被害者の両親について各200万円の合計2,600万円の慰謝料が認定されています。

なお、本件では、「加害者が被害者を轢過したことに気がついていたのに逃走した」という事実までは認定されていません(判決文には明記されていませんが、おそらく物損事故との認識までしか認定できないということかと思われます)。つまり、いわゆる「ひき逃げ」までは認められていません。

事故発生直後に現場から逃走し、被害者を軽視するようなメッセージを同僚に送信したこと等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

名古屋地裁・令和元年9月25日判決(自保ジャーナル第2058号掲載時点で控訴中)

Y(※加害者)は、本件事故の発生直後に現場から逃走しており、結果として、その場に倒れていたAを放置して逃げたことになること、Aが本件事故に巻き込まれたことを認識した後、同僚であるBに対し、本件事故を起こしたことを軽く考え、被害者を軽視するようなメッセージを送信していることが認められ……Aの死亡慰謝料及び原告らの固有の慰謝料を増額する事由になる。
長年連れ添った妻であるX、介護が必要な子であるV並びに子であるZ及び孫らを残して突然この世を去ることになったAの無念さ、前記慰謝料増額事由の存在、その他本件に現れた一切の事情を考慮して、死亡慰謝料の金額は2,160万円(内増額分は160万円)と認める。

加害者が事故発生後に現場から逃走し、また同僚に「今きずいたんだけど倒れた人の帽子が荷台にあるんだけどw」という被害者を軽視するようなメッセージを送信したという事案です。

被害者自身の慰謝料2,160万円に加え、妻216万円、子2名について各162万円の合計2,700万円の慰謝料が認定されました。

判決文に慰謝料の増額分が具体的に明記されています。なお、この事案でも加害者が事故発生時点で被害者を轢いてしまったことを認識していたとまでは認められないとして、いわゆる「ひき逃げ」は否定されています。

加害者が無免許・飲酒の状態で法定速度を大幅に上回る速度で運転していたこと等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

大阪地裁・令和元年9月4日判決(自保ジャーナル第2058号)

被告Y1は、無免許で被告車を運転した上、法定最高速度を大幅に超える速度で車線変更し、その際、進路の安全を十分に確認しないなどの過失により本件事故を引き起こしたこと、Aは、このような悪質な運転行為により、……入院生活を余儀なくされ、精神的にも肉体的にも苦痛を受けただけではなく、本件事故の約3週間後に死亡するに至ったこと、被告Y1の運転は飲酒運転でもあり、このことは慰謝料の算定に当たっては考慮してしかるべき事情であること、Aは、妻である原告X1と同居し、一家の生計を支えていたことなど本件に現れた一切の事情からすると、Aの死亡慰謝料は3,000万0085円(※)をもって相当と認める。

※3,000万0175円の誤記と思われます。なお、端数があるのは、他の損害との合計額で端数を調整するためと思われます。

加害者が無免許、飲酒運転で時速約140〜150kmの速度で車線変更して被害者の車両に衝突したという事故です。また、加害者は、被害者らを救助するための必要な措置を講じることもないまま帰宅したという事情もあります。

被害者が事故後入院生活を強いられ、3週間後に亡くなったという事情も慰謝料の増額事由として考慮されました。

被害者自身の慰謝料約3,000万円に加え、被害者の子ども2名についてもそれぞれ100万円ずつ固有の慰謝料が認められ、合計約3,200万円の慰謝料が認定されています。

加害者がスマホでゲームをしながら運転していた、加害者の事故後の様子等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

名古屋地裁一宮支部・平成31年3月28日判決(自保ジャーナル第2053号)

被告は、前方注視という運転者として基本的な注意義務を怠ったばかりでなく、その原因が夢中になっていたゲームに気を取られていたという単に自身の欲求から出るものであって、しかも、被告は、本件事故以前より、上記のように運転する行為の危険性を十分に認識していたというのであるから、本件事故に係る被告の責任は極めて重大である。
本件事故後においても、被告は、近くの酒屋に救急車を呼ぶようお願いしたり、自身の携帯電話で110番通報をしたりしたということがあるにせよ、被告は、別の女性がA(※被害者)に走って駆け寄っている中、Aの脇を歩きながら酒屋の方に向かっているほか、110番通報を終えた後もAの脇に立ったままの状態でおり、Aへの声掛け等を積極的に行っているような様子もうかがわれないのであって、かかる被告のAの救護に対する態度もAの死亡慰謝料を判断するに当たって十分に考慮しなければならない。
以上のような本件事故の結果や被告の過失の態様等に照らせば、Aの死亡慰謝料として2,500万円を損害として認めることが相当である。

加害者がスマホのゲームに夢中になりながら車を運転して、被害者を轢いてしまったという事故です。

最近は飲酒運転だけではなく、スマホに気を取られて発生する事故も増えていますが、当然、慰謝料の増額事由となる可能性が高くあります。道路交通法71条5号の5(運転中の携帯電話使用等禁止)に違反する行為でもあり、2019年12月の道交法改正で罰則が強化されるなど、スマホ運転に対する社会的非難は一層強まっています。

加えて、事故発生直後の加害者の不誠実な態度も慰謝料を認定するうえで考慮されています。

被害者自身の慰謝料2,500万円に加え、両親各200万円、兄100万円、祖父母各50万円の合計3,100万円の慰謝料が認定されています。

加害者が高度の酩酊状態で高速運転していたこと、刑事裁判で不合理な弁解をしていたこと等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

東京地裁・平成24年3月27日判決(判例タイムズ1390号281頁)

本件事故は、被告Y1が、被告Y2及び被告Y3と共に長時間にわたって飲酒を続けた結果、高度の酩酊状態のために正常な運転が困難な状態の中で、高速で被告車を走行させ惹起したもので、その態様は極めて危険かつ悪質であり、本件事故に至る経緯にも弁解の余地は全くない。そして、長年連れ添った夫婦が共に一度に死亡したという結果は、極めて重大かつ悲惨である。本件事故直前にセンターラインをオーバーして高速で接近してくる被告車を認めてから本件事故の衝撃により原告車が横転して停止するまでの間に被害者が感じた驚愕や恐怖、本件事故により重傷を負って死亡するまでの間に被害者が被った苦痛、パブクラブが開店するまでの時間つぶしという安易な理由で開始された飲酒運転により惹起された本件事故により、突然、命を奪われた被害者の無念さは、計り知れない。さらに、被告Y3が、被告Y1を被告人とする刑事裁判では被告Y1の危険運転への関与を相当程度認めてきたにもかかわらず、自身の刑事裁判では、一転、不合理な弁解に終始したことは、前記1での検討のとおりである。
以上の諸事情によれば、Aの死亡慰謝料として3,200万円を認めるのが相当である。

加害者が飲酒による高度の酩酊状態で高速運転して被害者夫婦の車に衝突したという事故です。加害者がこの事故に関する刑事裁判で不合理な弁解をしていたという事情も慰謝料の増額事由として考慮されています。

ただし、加害者が黙秘権を行使していたことについては、「刑事被告人が黙秘権を行使して終始沈黙する旨を明らかにすることを不当とすることはできない」として、慰謝料の増額事由として認めませんでした。憲法38条1項・刑事訴訟法311条1項により保障された黙秘権の行使自体は民事上の責任にも影響を及ぼさないと解される点には注意が必要です。

被害者夫婦について各3,200万円、4名の子ども各400万円の合計8,000万円(被害者1名あたり4,000万円)の慰謝料が認められました。

子どもらは、両親を失い、事故により重傷を負った2名の子については両親の葬儀に出席することもできず、また、精神的に不安定になった子は精神科に入院しているなどの事情もあり、高額な慰謝料が認定されています。

加害者が飲酒運転をしていたこと、救助活動をしなかったこと、捜査段階での供述内容等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

東京地裁・平成16年2月25日判決

①本件事故は、被告Cが、酒気を帯び、アルコールの影響により正常な運転ができない状態で、加害車両を対向車線に進入させたために生じたものであること、②本件事故後、被告Cが、携帯電話をかけたり、小便をしたり、煙草を吸ったりするだけで、亡Dに対する救助活動を一切しなかったこと、③被告Cは、捜査段階において、自らの罪を免れるため、亡Dがセンターラインを先にオーバーしてきたなどと不自然な供述をしたことが認められる。
その他本件に顕れた諸般の事情を考慮すると、原告らの悲嘆の大きさは察するに余りあるものがあり、亡Dの死亡慰謝料としては2,600万円、原告ら固有の慰謝料としては各500万円の各請求額は相当と認められる。

加害者の飲酒運転によって発生した事故です。

飲酒運転という事情に加え、被害者に対する救助活動を一切しなかったこと、捜査段階で罪を免れるために被害者に責任転嫁するような供述をしていたという事情などが慰謝料の増額事由として考慮されました。また、加害者が「通夜、葬儀、四十九日、一周忌のいずれの機会にも、遺族である原告らを慰謝するに十分な対応を採っていない」という事実も認定されており、この点も「本件に顕れた諸般の事情」として考慮されたものと思われます。

被害者自身の慰謝料2,600万円に加え、被害者の妻、母親について各500万円の合計3,600万円の慰謝料が認定されました。

加害者が飲酒運転をしていたこと、被害者が死に至る態様等の事情から死亡慰謝料の増額を認めた裁判例

東京地裁・平成15年7月24日判決

「(被害者は)本件事故当時、まだ3歳と1歳の幼児であり、本件事故に遭わなければ限りない可能性を有していたはずであったのに、突然、本件事故により命を奪われた同人らの無念さは、計り知れない。しかも、後部座席に幼い2人のみで身動きもできないまま取り残され、意識を失うこともなく、炎に取り巻かれ、熱さ・痛さに悲鳴を上げながら我が身を焼かれ死んでいったものであり、死に至る態様も極めて悲惨かつ残酷である。本件事故は、前方が渋滞していたために徐々に減速していた被害車両が、後方から進行してきた加害車両に一方的に追突されたものであり、被害車両を運転していた原告Bにも過失は全く認められず、もとより、D及びEに責められるべき点は一切ない。」
「(被害者の両親について)その悲しみの気持ちは察するに余りあり、取り分け、本件事故においては、為すすべもなく、ただ最愛の二人の娘が目の前で焼け死んでいくのを見ているほかはなかったというXらの痛恨の思いと無力感には想像を絶するものがある。」
裁判所は、上記の他に、加害者が相当程度酩酊した状態で大型貨物自動車を運転して東名高速道路を大きく蛇行走行しており、また、自らの行った行為の重大性について真に自覚し反省しているとは考え難いことなどの事情を考慮して、被害女児一人当たり3,400万円(本人分2,600万円、両親ら分各400万円)の死亡慰謝料を認めた。

加害者の飲酒運転により3歳と1歳の女児が両親の目の前で焼死したという大変痛ましい事故です。

当時、まだ危険運転致死傷罪はなく、広く報道されたこの事故をきっかけに、危険な運転をして被害者が亡くなった場合の法定刑が軽すぎるという問題意識が世間に広まりました。両親は、事故後、刑法改正の署名運動に取り組み37万人を超える署名を集め、その結果、危険運転致死傷罪(当時は刑法208条の2、現在は自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条)の成立に至ったものです。

裁判所は、慰謝料算定の基礎となる事情を詳細に挙げた上で(上記引用部分はその一部)、被害女児一人当たり3,400万円(本人分2,600万円、両親ら分各400万円)の死亡慰謝料を認めました。

死亡事故の慰謝料は専門家への相談を

死亡事故の慰謝料は、基準額だけで数千万円に達し、増額事由が認められるケースではさらに数百万円〜1,000万円以上の上乗せが認められることも珍しくありません。保険会社が当初提示してくる金額と、裁判基準・最終的に獲得できる金額との差は、数千万円単位になることもあります。

死亡事故は、ご遺族にとって精神的な負担が極めて大きい事案です。保険会社との交渉、加害者の刑事裁判への対応、相続手続きなど、並行して行わなければならない手続きも多岐にわたります。弁護士に依頼することで、ご遺族はこれらの重い負担から解放され、故人を偲ぶ時間を確保できます。

当事務所では、死亡事故のご相談を無料で受け付けています。弁護士費用特約に加入されている場合は、補償上限額まで保険会社が弁護士費用を負担してくれます。

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A

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Qケガはなく、物損(車の修理費用など)の過失割合だけが問題になっているのですが、相談・依頼することはできますか?
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Q小さな事故で、特に保険会社との間で揉めていないのですが、弁護士に相談しても良いですか?
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Q解決までには、どれくらいの時間が掛かりますか?
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事案にもよりますが、交渉の場合、交渉開始から1ヶ月程度で示談して終わるケースが多いです。ただし、後遺障害の申請をしたり、過失割合に争いがあって実況見分調書等を取り寄せる場合には、プラス2、3月程度かかります。
また、裁判の場合は、早くても半年程度は掛かります。当事務所が過去に扱った裁判では、平均すると1年~2年で終わるケースが多いです。

Q弁護士に相談したら必ず依頼しなければいけないのでしょうか?
A

もちろん、相談だけで依頼しなくても問題ありません。むしろ、複数の弁護士に会って相談したうえで、最も信頼できる弁護士に依頼することをお勧めします。

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