本記事を執筆した弁護士

静岡城南法律事務所

山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、一人で年間150件以上の交通事故案件を手掛けている。慰謝料、後遺障害、過失割合に関する交渉・裁判を得意とする。

目次

この記事の結論

Q1. 保険会社から施術費の打ち切り・減額・部位制限を打診されたとき、接骨院としてどう対応すればよいですか?
A1. 「打ち切りに即応じる」「自院だけで保険会社と直接交渉する」のいずれもおすすめできません。施術費の支払いの可否は、最終的に裁判実務上の5要素(①施術の必要性、②施術の有効性、③施術内容の合理性、④施術期間の相当性、⑤施術費の相当性)で判断されます(東京地判平成14年2月22日判時1791号81頁ほか)。患者側に弁護士が就くと、医師の意見書取得や保険会社との交渉、必要に応じて訴訟まで対応でき、不当な打ち切りに歯止めをかけられます。当事務所と提携いただければ、既に発生している案件のご相談について無料で対応します。
Q2. 提携には費用がかかりますか?顧問料は必要ですか?
A2. 提携費用・顧問料は一切いただきません。顧問契約とは異なる、患者様ご紹介を中心とした緩やかな提携関係です。書面の取り交わしも必須ではなく、「困ったときに気軽に相談できる弁護士がいる」という関係を作っていただくだけで結構です。
Q3. 弁護士と提携すると、接骨院側にどのような実利がありますか?
A3. 主に4点です。①不当な打ち切りに対抗することで結果として施術期間が適正化され、施術料の回収が安定する②患者様の法律相談を無料化できる(自院から患者様への付加価値)③院長先生・スタッフ様の法律相談も無料(クレーム対応・施術費請求・労務など)④Webサイト上で「交通事故専門弁護士と連携」と表示することによる差別化。「儲けるための仕掛け」ではなく、「真摯に施術に取り組む院がきちんと評価されるための環境整備」とお考えください。
Q4. 既に保険会社とトラブルになっている患者様がいるのですが、まず何をすればよいですか?
A4. まずはお電話・メール・LINEで「こういう患者様がいるのですが」とご一報ください。実務上、提携のお問い合わせの多くは、目の前の患者様の打ち切り問題が起点になっています。その場で当該患者様への対応方針をお伝えし、必要に応じて患者様から直接ご相談を受け付けます(全国対応・相談無料)。提携の正式な手続は、その後でも、しなくても構いません。

執筆:弁護士 山形祐生(静岡県弁護士会 登録番号44537/日本交通法学会所属/静岡県交通事故相談所 顧問弁護士[静岡県知事の委嘱による])/最終更新:2026年4月28日

はじめに ─ 接骨院・整骨院の先生方へ

こんにちは。弁護士法人静岡城南法律事務所の弁護士・山形祐生です。当事務所は交通事故被害者側の対応を中心業務としており、年間300件以上のご相談を受けています。

日々、接骨院・整骨院の先生方には大変お世話になっておりますが、患者様や先生方からお話を伺うなかで、次のようなお悩みを耳にする機会が非常に多くあります。

  • 事故から数か月で、保険会社から一方的に施術費の打ち切りを打診された
  • 「整形外科で診断されていない部位だ」として、施術部位の支払いを拒まれた
  • 「整骨院での施術は必要ない」と保険会社の担当者から言われた
  • 患者様から後遺障害や慰謝料について質問されたが、踏み込んで答えてよいか分からない

こうした問題は、接骨院・整骨院の先生が一人で保険会社と交渉しても、なかなか解決しないのが実情です。なぜなら、施術費の支払いを巡る判断は、最終的には裁判実務における判断枠組み(後述する5要素)を踏まえた法的な議論になるためです。

本記事では、当事務所がこれまで多数の交通事故被害者の方を代理してきた経験を踏まえ、接骨院・整骨院の先生方が「弁護士と提携することで何が変わるのか」を、できるだけ具体的にお伝えします。提携を勧誘する目的というよりは、「弁護士という外部リソースをどう使えば、先生方と患者様双方にとって良い結果になるか」という視点で書いています。

接骨院・整骨院の先生がよく直面する4つの問題

問題1:施術費の打ち切り・減額の打診

むちうち(頸椎捻挫・腰椎捻挫)の場合、保険会社が事故から3か月程度で「そろそろ治療費の支払いを終了したい」と打診してくる例が典型的です。打撲・捻挫でも1〜2か月で打診される例があります。

これは法的には「症状固定(これ以上治療を続けても症状が改善しない状態)に達している」ことを前提とした打診ですが、実際には症状が改善傾向にあり、施術継続の必要があるケースも少なくありません。

問題2:施術部位を理由とした支払拒否

「整形外科で診断されていない部位を施術している」「事故直後の症状の訴えに当該部位が含まれていない」などを理由に、特定の部位の施術費の支払いを拒まれるケースです。施術録の記載内容や、整形外科への通院状況が決め手になります。

問題3:整骨院での施術自体の必要性を否定される

「整骨院での施術は医療行為ではない」「整形外科に通えば足りる」として、整骨院での施術費全体の支払いを争われるケースです。これは特に、医師の同意・指示が記録上明確でない場合に問題化します。

問題4:患者様からの法律相談に踏み込めない

患者様から「慰謝料はいくらもらえるのか」「過失割合に納得できない」「後遺障害を申請したいがどうすればよいか」と尋ねられても、接骨院の業務範囲を超える内容には踏み込めません。患者様も誰に相談してよいか分からず、不安を抱えたまま施術を受けに来ることになります。

そもそも、なぜ施術費の支払いが争われるのか ─ 裁判実務の判断枠組み

これらの問題の背景を理解するためには、「整骨院・接骨院での施術費が、交通事故の損害として認められるかどうか」を裁判所がどう判断しているかを知る必要があります。

裁判実務では、整骨院・接骨院での施術費が損害として認められるためには、次の5つの要素を総合的に検討するのが一般的な枠組みです(東京地判平成14年2月22日判時1791号81頁が示した枠組みを基礎に、その後の裁判例で定着しています)。

要素 意味 立証のポイント
①施術の必要性 身体状態から見て施術が必要であったか 整形外科の診断、症状の訴え
②施術の有効性 施術により症状が緩和したか 施術前後の症状記録
③施術内容の合理性 受傷内容・症状に照らし、施術が過剰でないか 施術録、施術部位の記録
④施術期間の相当性 施術を継続する期間が相当か 症状経過、医師の意見
⑤施術費の相当性 施術費用が社会一般の水準と比較して妥当か 地域相場、料金表

そして、医師の指示・同意がある場合には、特段の事情がない限り①と②が推認されやすくなる、というのが裁判例の傾向です(片岡武裁判官・吉岡透裁判官の講演録「赤い本」2003年度版下巻、2018年度版下巻参照)。

逆に、これらの記録が不十分なまま施術を継続していると、訴訟になった際に施術費が一部ないし全額否認されるリスクがあります。実際、当事務所がこれまで取り扱った案件でも、「施術録の記載が薄く、症状経過の立証に苦労した」例はしばしばあります。

つまり、施術費の打ち切りや減額に対抗するためには、普段からの施術録・診療情報の記録の積み重ねと、医師との連携の証跡が極めて重要です。提携している弁護士がいれば、こうした記録の取り方や、必要に応じて医師の意見書を取得する段取りまで含めてアドバイスできます。

弁護士との提携で得られる4つのメリット

メリット1:不当な打ち切り・減額への対抗力

これが提携の最大のメリットです。患者様に弁護士が就くことで、次のような対応が可能になります。

  • 主治医(整形外科医)から、施術継続の必要性を裏付ける意見書等を取得する段取りを組む
  • 施術録・診療情報を踏まえ、保険会社に対して施術継続の必要性を法的に主張する
  • 交渉で解決しない場合、訴訟による徹底的な対応も辞さない姿勢を示す

結果として、本来必要であった施術期間が適切に確保されることになります
ケースバイケースとはなりますが、経験上、通院が長期化していないケースであれば、弁護士介入により1ヶ月程度であれば延長できることが多いです。

「医学的・法的に必要な施術期間が、不当に短縮されない」ようにする ─ ここが弁護士介入の本質です。

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メリット2:患者様の法律相談を無料で受け付け

貴院からご紹介いただいた患者様の法律相談・依頼については、相談料を一切いただきません。相談チャネルは事務所での面談、Zoom、電話、メール、LINE(24時間受付)、と幅広くご用意しており、全国対応も可能です。

患者様にとっては「先生(院長)が紹介してくれた弁護士なら安心」という心理的ハードルの低さがあり、貴院にとっては「患者様の不安に応えられる窓口を院内に持てる」という付加価値になります。

取扱可能な相談範囲は次のとおりで、交通事故案件をフルカバーします。

  • 慰謝料・休業損害・逸失利益などの賠償金全般
  • 過失割合に関する争い
  • 後遺障害の事前認定・被害者請求
  • 保険会社との示談交渉、不調の場合の訴訟・ADR
  • 物損事故(対物超過特約・代車費用など)
  • 弁護士費用特約の活用方法

メリット3:院長先生・スタッフ様からのご相談にも無料で対応

提携先の接骨院・整骨院様からのご相談は、患者様の事故案件に限らず、次のような院運営上の問題まで含めて、追加費用なしで気軽にご相談いただけます

  • 患者様からのクレーム・苦情への対応方針
    ※ご紹介いただいた患者様との関係では間に入ることはできません。
  • 労務管理(雇用契約、退職、就業規則など)に関する一般的助言

もちろん、本格的な訴訟代理や顧問契約レベルの恒常的サポートが必要になれば別途ご案内しますが、「ちょっと聞きたい」のレベルでは費用負担なくご利用いただけます。

メリット4:他院との差別化(交通事故対応の信頼性向上)

貴院のWebサイト・院内掲示で「交通事故に強い弁護士との連携」と表示することで、交通事故患者様への対応に真摯に取り組む姿勢を示すことができます。

また、貴院のWebサイトで交通事故関連の記事を作成される場合、当事務所が法律面の監修を行うことも可能です。「弁護士監修記事」の存在は、患者様からの信頼獲得、SEO対策の上でも有効です。

静岡城南法律事務所と提携いただく実務的なメリット

数ある法律事務所のなかから当事務所を選んでいただく実利的な理由をお伝えします。

1. 交通事故被害者側に特化した経験量

当事務所は交通事故被害者側の対応に特化しており、年間300件以上のご相談の実績があります。施術費の必要性・相当性を巡る紛争類型を熟知しており、保険会社の典型的な反論パターンへの対応経験も豊富です。

2. 静岡県交通事故相談所の顧問弁護士

当事務所には、静岡県交通事故相談所の顧問を務めている弁護士が所属しています(静岡県知事の委嘱による)。

3. 全国対応・多様な相談チャネル

静岡県内はもちろん、Zoom・電話・メール・LINEを活用して全国の患者様に対応可能です。これまでも、北海道から沖縄まで、全都道府県の交通事故被害者の方から相談・依頼を受けた実績があります。

接骨院・整骨院の先生がご自身でできるチェックリスト

提携の有無に関わらず、施術費の打ち切り・減額リスクを下げるために、貴院で日常的に確認していただきたい項目をまとめました。

初診時(交通事故患者様の受け入れ時)

確認項目 ポイント
整形外科への通院 事故後すぐに整形外科を受診したか確認。していなければ受診を案内
整形外科の診断書の確認 診断された傷病名・部位を確認(施術部位との整合性を担保するため)
医師の同意・許可 医師から「整骨院に通ってよい」との許可を得ているか確認(口頭でも可だが施術録に記載)
事故態様・受傷機転 追突か出会い頭かなど、事故態様と症状の関連性を施術録に記録
保険会社への通知 整骨院に通うことを保険会社に伝えているか確認(一括対応の前提)

施術期間中

確認項目 ポイント
整形外科の併診 最低でも月1回は整形外科を受診するよう患者様に案内
症状の一貫性 受傷時から訴えのある部位と施術部位の整合性を維持
施術録の記載 施術前後の症状の変化、施術内容を具体的に記録
施術頻度 医学的に過剰と評価されない頻度を意識(目安として週2〜3回程度)
症状改善の記録 「変わらない」だけでなく、改善傾向の有無も具体的に記録

打ち切り打診を受けたとき

確認項目 ポイント
主治医への相談 整形外科の主治医に施術継続の必要性について相談するよう案内
その場での妥協を避ける 院として勝手に施術終了を決めず、患者様・主治医と相談
弁護士への早期相談 打ち切り後のリカバリーは難しい。打診段階で弁護士に連絡
記録の保管 保険会社からの連絡(電話・書面・メール)はすべて記録・保管

提携の流れ

提携と言っても、形式張ったものではありません。実際には次のような流れがほとんどです。

ステップ1:お問い合わせ(電話・メール・LINE)

「提携を検討している」「・・・ということで困っているので相談したい」とご連絡ください。電話でのご相談の場合は、ご予約いただきますが、メール・LINEの場合は、弁護士から直接返信させていただきます。

ステップ2:弁護士からのご連絡・初回面談

担当弁護士からご連絡し、必要に応じてZoom・電話・対面で初回打ち合わせを行います。

ステップ3:患者様のご紹介・ご相談

提携後は、お困りの患者様が出るたびにご連絡いただき、患者様から直接当事務所にご相談いただく形が基本です。患者様への「相談料無料」のご案内、相談予約までの段取りまで、貴院の負担を最小化します

ステップ4:継続的な情報交換

提携後は、最新裁判例の情報共有、施術費請求に関する実務的な情報交換、貴院サイトの記事監修など、ご希望に応じた連携を継続的に行います。

こんな先生は、ぜひ一度ご連絡ください

以下のいずれかに当てはまる接骨院・整骨院の先生は、提携の正式な判断は後回しで構いませんので、まずは一度ご連絡ください。

  • 現在、保険会社から打ち切り・減額・部位制限を打診されている患者様がいる
  • 過去に施術費を巡って保険会社と揉めたことがあり、対応方法を見直したい
  • 患者様から法律相談を受けることが増え、案内先を確保したい
  • 交通事故患者様の受け入れを今後増やしたいが、トラブル対応の体制が不安
  • 院のWebサイトに「交通事故対応」を打ち出すにあたり、法律面の裏付けが欲しい

提携自体を決めなくても、目の前の案件についてのご相談だけでも結構です。ご相談のご連絡をいただいたからといって、その後しつこく勧誘するようなことはいたしません。

提携・ご相談のお問い合わせ

当事務所との提携をご検討いただける接骨院・整骨院様は、メールLINE(いずれも24時間受付)、お電話にて「提携の件で」とご連絡ください。弁護士よりご返信いたします。

提携のお申し込みと合わせて、既に発生している患者様の案件をご相談いただくことも可能です。むしろ、目の前のお困りごとを解決することから関係づくりを始めるのが、最もスムーズな提携の入り口です。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

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日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、一人で年間150件以上の交通事故案件を手掛けている。慰謝料、後遺障害、過失割合に関する交渉・裁判を得意とする。

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