相談時の状況
Hさんは、事故後のやり取りが進む中で、相手方保険会社から30:70という過失割合を示されていました。ただ、Hさんとしては、その割合にそのまま納得することができず、事故状況をきちんと見直してほしいという思いがありました。
交通事故では、最初に保険会社から提示された過失割合が、そのまま最終結論になるとは限りません。もっとも、実際には、どこを争えばよいのか、自分でどこまで言えばよいのかが分からず、不満があってもそのまま進んでしまうことが少なくありません。
この件でも、Sさんは過失割合そのものへの違和感に加えて、今後どう進むのか、自分で何をすべきかが見えにくい状態でした。
この事例で中心になったのは、30:70という過失割合が事故状況に合っているのかという点です。
過失割合は、保険会社の最初の提示が絶対ではありません。事故態様、車両の位置関係、接触部位、当事者の説明、ドライブレコーダーなどの資料によって評価が変わることがあります。特に、事故の見え方が一方の説明だけで整理されていると、実際よりも被害者側に不利な割合が示されることもあります。
今回も、相手方保険会社からは30:70が提示されていましたが、受任後に資料を確認したところ、そのまま受け入れる前に事故状況を丁寧に検討する必要がある事案でした。そこで、単に「納得できない」と返すのではなく、何を根拠に見直しを求めるのかを整理することが重要になりました。
弁護士の対応
受任後は、まず事故状況を示す資料を確認し、ドラレコ映像を含めて事故の経過を検討しました。そのうえで、相手方保険会社に対し、こちらの見解を伝えて過失割合の見直しを求めました。
交通事故の過失割合では、単に「こちらは悪くない」と主張するだけでは足りません。事故の位置関係や動き方を、客観的な資料でどう裏づけるかが重要です。この事案でも、ドラレコという客観資料を前提に、事故状況を整理して交渉を進めたことがポイントでした。
また、Hさんとしては、事故後の処理全体が見えにくくなりやすいため、過失割合の交渉と並行して、今後の流れが分かるように整理しながら対応しました。Hさんが一つひとつの連絡先や交渉先を追い続けなくても済むようにし、争点を過失割合に集中できる状態をつくったことも、結果として交渉を進めやすくした要因だったといえます。
交渉の結果、Hさんの件は、最終的に過失割合0:100で解決しました。
依頼前には30:70という提示がされていたことを踏まえると、この結果の意味は小さくありません。最初の提示をそのまま受け入れていれば、自分にも過失がある前提で処理されていた可能性があります。しかし、事故状況を資料から見直し、必要な交渉を行ったことで、結論は変わりました。
過失割合は、賠償額だけの問題ではありません。自分の事故の評価がどう定まるかという問題でもあります。そのため、「本当に自分にもこれだけの過失があるのか」と感じたときは、早い段階で資料を踏まえて検討し直すことに意味があります。
この事例から分かること・同じ悩みを持つ方へ
交通事故では、相手方保険会社から過失割合を提示されると、それが当然の前提のように感じてしまうことがあります。ですが、実際には、事故状況の見方や資料の集め方によって、結論が変わることがあります。特に、ドラレコのような客観資料がある場合は、その内容をどう評価するかが大きな意味を持ちます。相手方保険会社から30:70などの提示を受けても、すぐに受け入れるのではなく、事故状況に合っているのかを一度立ち止まって確認することが大切です。
過失割合に納得できない、保険会社の説明に違和感がある、資料はあるがどう使えばよいか分からないという場合は、早めに弁護士に相談してみることも選択肢の一つです。
この事件を担当した弁護士
過失割合に関する相談
当事務所は交通事故の中でも特に過失割合の交渉や裁判を得意とします。
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※解析業者への依頼は有料となりますが、弁護士費用特約がある場合には、基本的には弁護士費用特約によって費用が補償されます。
安心してご依頼いただける体制を整えておりますので、過失割合でお悩みの方はぜひ当事務所にご相談ください。
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Q日中は仕事で忙しいので、弁護士事務所に行ったり、電話をしたりすることが難しいのですが・・・
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裁判まで行うか、交渉で示談をして終わらせるかは、依頼者の方が決めることになりますので、交渉での解説を希望される場合には、裁判にはなりません。なお、当事務所では、8割ほどが交渉で解決しています。
Q解決までには、どれくらいの時間が掛かりますか?
事案にもよりますが、交渉の場合、交渉開始から1ヶ月程度で示談して終わるケースが多いです。ただし、後遺障害の申請をしたり、過失割合に争いがあって実況見分調書等を取り寄せる場合には、プラス2、3月程度かかります。
また、裁判の場合は、早くても半年程度は掛かります。当事務所が過去に扱った裁判では、平均すると1年~2年で終わるケースが多いです。
Q弁護士に相談したら必ず依頼しなければいけないのでしょうか?
もちろん、相談だけで依頼しなくても問題ありません。むしろ、複数の弁護士に会って相談したうえで、最も信頼できる弁護士に依頼することをお勧めします。
Q他の弁護士に依頼しているのですが、変更して依頼はできますか?
現在、依頼している弁護士との契約を解除していただいたうえで、ご依頼いただくことになります。また、弁護士費用特約を利用している場合には、ご自身の保険会社に担当弁護士を変更したい旨を伝えて了承を得てください。





