奈良県にお住まいのSさんからの御依頼でした。

駐車場内で、前を走行していた車が停止して、バックで駐車を開始したため、Sさんが停止していたところ、そのままSさんの車に衝突してしまったという事故です。

ドライブレコーダーの映像はあったので、Sさんが停止していたことに争いはなかったのですが、相手方保険会社は、判例タイムズの【336】図の基本的過失割合を元に、Sさんの過失割合が80%と主張してきました。

結局、交渉では解決できなかったので訴訟提起をしました。

裁判では、Sさんの車は停止していたのだから、そもそも判例タイムズの基本的過失割合が妥当しないケースであること、被告が全く後方を確認せずにバックをしていたことなどを主張しました。

その結果、裁判所は、当方の主張を一部認め、以下のとおり、判例タイムズの基本的過失割合は妥当しないことを明言したうえで、25%:75%の過失割合での和解を提案し、双方が受け入れて和解となりました。

「本件事故は、一見、判夕【3 3 6】の事例に類似するが、原告車が、進路を進行した状態での接触ではなく、停止していた原告車に被告車が接触したという点で異なっている。上記の判夕の事例の基準(後退車:進行車=2 0: 8 0)が妥当するのは、駐車区画進入車の駐車区画への進入動作が、進路通行車からみて、後退灯の点灯等により、当該駐車区画のある程度手前の位置で客観的に認識し得る状態に至っていたことが前提となっている(つまり、駐車区画進入車が駐車区画に後退進入しようとしていることが認識できる状態であるにもかかわらず、同車と衝突の可能性のある、駐車区画進入車走行予想エリア内に通路進行車を走行させたことが過失内容となる。)。しかし、本件では、先行ずる後退進入車(被告車)が停止し(プレーキランプが点灯)、直後に、バックライトが点灯したこと(ギアをバックに入れたこと)が確認できるが、その時点では、後続する通路進行車(原告車)は、既に停止していた。」

残念ながらSさんの過失として、車間距離が不十分であったこと、クラクションを鳴らす余裕があったにもかかわらず鳴らしていなかったことが認定されてしまいましたが、一方の車が停止した場合には、基本的過失割合とおりにならない場合もありますので注意しましょう。

無料相談の方法(全国対応)

メールやLINEで無料相談

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弁護士費用

11万円+保険会社等からの回収金額の17.6%(税込)

相談料と着手金は無料です。

交渉等が解決した後の完全後払いになります。
※訴訟等の手続に移行する場合や複雑な事案などについては、上記とは異なる料金体系とさせていただくことがありますが、その場合には、ご依頼いただく前にご説明させていただきます。

弁護士費用特約を使える場合には、補償上限額まで保険会社が弁護士費用を代わりに支払ってくれますので、ほとんどのケースで実質無料で交渉や裁判等を弁護士に依頼できます。

弁護士費用特約を利用しても、保険料は変わりませんので、可能な場合には利用することをお勧めします。

「弁護士費用特約を使えるか分からない」という場合には、弁護士が代わりに保険会社に確認することもできますので、お気軽にご相談ください。

保険代理店様からのご相談

当事務所では、交通事故被害者の方からだけではなく、保険代理店様からのご相談についても無料で対応しています。
これまでも全国の保険代理店様からご相談いただいた実績があります。
まずは、契約者様の代わりにご相談してみたいという保険代理店様も、LINE電話メールでお問い合わせください。

また、現在、当事務所と提携していただける保険代理店様を募集しています(無料)。
詳細はこちらのページをご参照ください。

よくある質問

Q静岡県以外の地域に住んでいるのですが、静岡県以外の地域からの相談・依頼は可能ですか?
A

静岡県以外の方からのご相談・ご依頼もお受けしております。当事務所へのご相談・ご依頼のうち半分程度が静岡県外の方からのものです。

電話、メール、LINE、zoomなど、ご希望の方法でご相談いただけます。また、ご依頼後も同様の方法で打ち合わせができますので、仮に、裁判になったとしても、事務所にお越しいただく必要はありません。

これまで、北海道、青森、福島、福井、富山、石川、東京、埼玉、群馬、栃木、千葉、神奈川、山梨、静岡、愛知、長野、岐阜、滋賀、京都、大阪、三重、奈良、兵庫、広島、島根、香川、宮崎、福岡、沖縄にお住まいの方からご相談・ご依頼いただいた実績がありますので(令和6年7月現在)、その他地域にお住まいの方もお気軽にご相談・ご依頼ください。

 

Qケガはなく、物損(車の修理費用など)の過失割合だけが問題になっているのですが、相談・依頼することはできますか?
A

物損だけの事故についてもご相談・ご依頼いただくことは可能です。

Q小さな事故で、特に保険会社との間で揉めていないのですが、弁護士に相談しても良いですか?
A

もちろん、問題ありません。
 弁護士に依頼することで、小さなケガであっても示談金額が増額される可能性がありますし、保険会社との対応を全てお任せできるというメリットがありますのでお気軽にご相談ください。

Q他の弁護士に依頼しているのですが、変更して依頼はできますか?
A

現在、依頼している弁護士との契約を解除していただいたうえで、ご依頼いただくことになります。また、弁護士費用特約を利用している場合には、ご自身の保険会社に担当弁護士を変更したい旨を伝えて了承を得てください。

Q弁護士費用で費用倒れ(赤字)になることはありませんか?
A

ご相談内容を詳しく伺ったうえで、もし、少しでも費用倒れの可能性がある場合には、必ずご依頼前にご説明させていただきます。万が一、増額した金額よりも弁護士費用が高額となる場合は、増額した金額が弁護士費用の上限となりますので、損をすることはありません。
 なお、弁護士費用特約をご利用の場合は、費用倒れになることはありません。

Qどの段階から費用が発生しますか?
A

相談では一切費用は発生しません。弁護士との間で委任契約書を作成して、正式にご依頼いただいて、弁護士が交渉等の活動を開始した段階から費用が発生致します。

Q日中は仕事で忙しいので、弁護士事務所に行ったり、電話をしたりすることが難しいのですが・・・
A

ご依頼後の弁護士との連絡手段をメールやLINEにすることが可能です。

Q裁判まではしたくないのですが、交渉で示談することは可能ですか?
A

裁判まで行うか、交渉で示談をして終わらせるかは、依頼者の方が決めることになりますので、交渉での解説を希望される場合には、裁判にはなりません。なお、当事務所がこれまで扱ったケースでは、8割ほどが交渉で解決しています。

Q解決までには、どれくらいの時間が掛かりますか?
A

事案にもよりますが、交渉の場合、交渉開始から1ヶ月程度で示談して終わるケースが多いです。ただし、後遺障害の申請をしたり、過失割合に争いがあって実況見分調書等を取り寄せる場合には、プラス2、3月程度かかります。
また、裁判の場合は、早くても半年程度は掛かります。当事務所が過去に扱った裁判では、平均すると1年~2年で終わるケースが多いです。

Q弁護士に相談したら必ず依頼しなければいけないのでしょうか?
A

もちろん、相談だけで依頼しなくても問題ありません。むしろ、複数の弁護士に会って相談したうえで、最も信頼できる弁護士に依頼することをお勧めします。

静岡城南法律事務所

弁護士 山形祐生(やまがたゆうき)

静岡県弁護士会所属 登録番号:44537

静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、一人で年間120件以上の交通事故案件を手掛けている。慰謝料、後遺障害、過失割合に関する交渉・裁判を得意とする。

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