交通事故の自賠法3条と民法709条|静岡の弁護士が解説

自賠法3条と民法709条のどちらに基づいて損害賠償請求するべきか知りたい。

この記事は、このような方のための書きました。

こんにちは!静岡の弁護士の山形です。
今回は、「自賠法3条と民法709条の使い分け」について解説します。
はっきり言って、難しい話になっていますが、もし、今後、弁護士に依頼せず自分で訴訟提起をする予定という方は、ぜひ参考にしてみてください。

静岡法律事務所
弁護士 山形祐生(やまがたゆうき)
静岡県弁護士会所属
事務所所在:静岡市葵区馬場町43番地の1
連絡先:054-254-3205
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新判例等を研究している。
静岡市を中心に静岡県内で交通事故について多くの依頼を受け、特に、後遺障害、死亡事故、主婦(主夫)の休業損害に関する依頼が多い。
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自賠法3条に基づく損害賠償請求権

交通事故の被害者は、加害者(=運転者)に対して民法709条に基づく損害賠償請求をすることができます。

また、加害自動車の運行供用者(例えば自動車の所有者など)に対しては、自賠法3条に基づいて損害賠償請求することができます。

そのため、交通事故の被害者は、民法709条と自賠法3条の両方又はいずれか一方に基づいて損害賠償請求をすることになります。

民法709条と自賠法3条の違い

請求の相手方

民法709条の請求の相手方は、加害者本人です。
自賠法3条の請求の相手方は、運行供用者です。

物的損害請求の可否

民法709条では、物損についても請求することができます。
自賠法3条で請求できるのは人損に限られますので、物損について請求することはできません。
つまり、物損のみの事故の場合は、民法709条しか使えません。

相手方の過失の立証の必要性

民法709条の場合、相手方の過失について立証する必要がありますが、自賠法3条の場合は、被害者側で運行供用者の故意・過失を立証する必要はありません。
つまり、運行供用者側で自賠法3条但書が定める免責事由の全てを立証できない限り、賠償責任を負うということになります。

自賠法3条を使った方が良いケース

加害者本人が無保険かつ無資力で車両保有者が別にいる場合

例えば加害者本人が保険に加入しておらず、お金を持っていないようなケースでは、損害の回収先を増やすため自賠法3条も使った方が良いでしょう。

また、同じように、加害者本人が故意に事故を起こしたため故意免責となって保険が適用されないというケースでも自賠法3条に基づいて運行供用者への損害賠償請求を検討するべきです。

過失が0%か100%のいずれかで争いになる場合

先ほども説明しましたとおり、自賠法3条の場合は、被害者側で運行供用者の故意・過失を立証する必要はありません。

そのため、例えば、交差点の事故で被害者側の信号が赤か青か争いになっているケース、つまり、被害者の過失が100%か0%かで争いになっているような場合、民法709条では、被害者側が加害者が赤色で交差点に進入してきたことを証明しなければなりません。

しかし、自賠法3条であれば、逆に加害者側が自分に過失がなかったこと、つまり、青信号で交差点に進入したことを証明しなければなりませんから、被害者としては、自賠法3条に基づいて損害賠償請求した方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、自賠法3条と民法709条の使い分けについて解説しました。
ちょっと難しい話でしたが、自賠法3条をうまく使いこなすことで、加害者が無資力の場合でも車両保有者から賠償金を回収できるかもしれませんので、ぜひ参考にしてみてください。

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