交通事故の加害者が任意保険に加入しているのに、その使用を拒否している。
自賠責からの支払も限界だ・・・

この記事は、このような状況でお困りの方のために書きました。

こんにちは。弁護士の山形です。
今回は、加害者が任意保険に加入しているにもかかわらず、保険の使用を拒否している場合に、被害者の方がとれる手段について解説しています。
加害者本人との交渉で困ってしまった方は、ぜひ参考にしてみてください。

弁護士 山形祐生(やまがたゆうき)
静岡県弁護士会所属
静岡法律事務所
静岡市葵区馬場町43番地の1
TEL:054-254-3205
静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、現在までに300件以上の交通事故案件を手掛けてきた(2022年1月時点)。保険会社との交渉を得意とする。案件としては、過失割合、慰謝料、後遺障害、死亡事故に関するものが多い。
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任意保険会社への被害者の直接請求

交通事故の加害者が、責任を認めず、保険の利用を拒否するというケースがあります。

自賠責保険であれば、加害者の意向に関係なく、被害者の方は、直接、自賠責保険会社に対し、保険金の支払を請求することが可能です。
加害者が加入する自賠責保険会社は、交通事故証明書で確認できます。

一方、任意保険についても、一定の条件を満たせば、加害者が加入する任意保険会社に対して、直接、賠償金を支払うよう請求することが可能です。

確かに、任意保険は、加害者と保険会社との契約が前提となり、その保険料は加害者が支払っているわけですから、保険を使う、使わないの判断は加害者の自由とも思えます。

しかし、通常、多くの保険会社では、約款上、被害者が直接任意保険会社に損害賠償請求することを認めています。

ですから、加害者の任意保険会社が分かれば、その保険会社から約款を取り寄せて、直接請求することを検討するべきです。
もし、加害者の任意保険会社がどこか分からなくても、弁護士会照会という手続で調査できる場合もありますので、そのような場合は弁護士に相談してみてください。

直接請求の条件

任意保険会社に対する直接請求の条件としては、一般的に、約款上、以下のように定められていることが多いです。

任意保険会社は、次のいずれかに該当する場合に、被害者に対して損害賠償額を支払う。
①損害賠償額について、判決が確定した場合または裁判上の和解もしくは調停が成立した場合。
②加害者が負担する損害賠償額について、加害者・被害者間で書面による合意が成立した場合。
③被害者が、加害者に損害賠償請求しないことを加害者に対して書面で承諾した場合。
④損害賠償額が対人保険金額を超えることが明らかになった場合。

簡単にまとめると、保険会社が支払うべき損害賠償金額が確定していることと、加害者には請求しないこと(保険会社と加害者が重複して支払うことを防止するためです。)が必要となります。

これらの条件を満たせば、加害者が任意保険の使用を拒否しているようなケースでも、直接任意保険会社から損害の賠償を受けることが可能となります。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、加害者が任意保険の使用を拒否している場合にとれる「直接請求」という手続について解説しました。
加害者が責任を認めないなど、任意保険の使用を拒否している場合には、参考にしてみてください。

弁護士 山形祐生(やまがたゆうき)
静岡県弁護士会所属
静岡法律事務所
静岡市葵区馬場町43番地の1
TEL:054-254-3205
静岡県交通事故相談所の顧問弁護士(静岡県知事の委嘱による)。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新の裁判例等の研究をしている。静岡県外からの相談・依頼も多く、現在までに300件以上の交通事故案件を手掛けてきた(2022年1月時点)。保険会社との交渉を得意とする。案件としては、過失割合、慰謝料、後遺障害、死亡事故に関するものが多い。
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