子どもが交通事故で亡くなり、保険会社と示談交渉をしている。
高額な慰謝料が認定された裁判例について知りたい。

この記事は、このような方のために書きました。

こんにちは。静岡法律事務所の弁護士の山形です。
今回は、交通事故で子どもが亡くなってしまった場合の慰謝料について、裁判例を含め解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

静岡法律事務所
弁護士 山形祐生(やまがたゆうき)
静岡県弁護士会所属
事務所所在:静岡市葵区馬場町43番地の1
連絡先:054-254-3205
静岡県交通事故相談所の顧問弁護士。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新判例等を研究している。
静岡を中心に交通事故について多くの依頼を受け、特に、死亡事故、後遺障害、主婦(主夫)の休業損害に関する依頼が多い。
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子どもが亡くなったときの死亡慰謝料の計算基準

交通事故の慰謝料については、3種類の計算基準があります。

①自賠責基準、②任意保険基準、③弁護士基準(裁判基準)の3つです。

①自賠責基準は、加害者が加入する自賠責保険会社から補償が支払われる際に用いられる基準です。
②任意保険基準は、保険会社が独自に定めている基準で、通常、加害者側の保険会社は、どの保険会社が定める基準に従って計算される賠償金額を提案してくることが多いです。
③弁護士基準(裁判基準)は、裁判等を行った場合の過去の裁判例などをベースにした基準です。上記自賠責基準や任意保険基準よりも高額になることが多いです。

以上のとおり、3つの基準の中では、弁護士基準が最も高額となることが多いので、基本的には、被害者としては、弁護士基準に基づいて、保険会社と慰謝料額について交渉すべきです。

そして、弁護士基準での子どもが亡くなった場合の慰謝料は、2000万円~2500万円程度とされています。
※民法711条所定の者とそれに準ずる者の慰謝料も含めた、一応の目安です。

実際の裁判では、上記弁護士基準を参考に、具体的な事情等が考慮されて、慰謝料の金額が決まります。

以下では、具体的な事情等から、高額な慰謝料が認定された裁判例について紹介していきます。

飲酒運転により3歳と1歳の子どもが亡くなった事故

東京地裁・平成15年7月24日判決

加害者は、飲酒運転常習者で当日も飲酒した状態で大型貨物車を運転し、蛇行走行していたという危険極まりない状況でした。
その結果、何の落度のない被害車に追突し、車両は炎上し、後部座席に乗車していた3歳と1歳の女の子が焼死してしまったという悲惨な事故です。

裁判所は、亡くなった子ども本人分2600万円、両親分800万円、計3400万円(2名合計6800万円)ずつの慰謝料を認めました。

横断歩行中の9歳男児が亡くなった事故

名古屋高裁・平成29年9月28日判決

9歳の男子小学生が横断歩道を横断していたところ、時速約50キロメートルで走行してきた加害者の車に衝突されてしまったという事故です。

被害者本人の慰謝料として2400万円を認定したうえで、両親と兄2人の慰謝料について「X及びZ(※両親)は、一方的に被告に過失のある本件事故により、突然、小学生のAを失い、未だそのショックを癒すことができない生活を送っているうえ、本件事故後のY(※加害者)の対応にも、釈然としない思いなどを抱き続けている。V及びW(※兄ら)も、本件事故当時、中学1年と小学5年というこれから思春期にさしかかる時期に、突然弟を失い、両親がショックから立ち直れない中で、気持ちを閉じ込めた生活をするなど、多大な苦痛を被っている。」として、両親について各300万円、兄らについて各150万円を認定しました(合計3300万円)。

集団登校中の児童が亡くなった事故

盛岡地裁二戸支部・平成17年3月22日判決

被害者は、兄2人と一緒に集団登校中の小学生です。加害者は、疲労と飲酒で仮睡状態であったにもかかわらず、貨物車の運転を続け、被害者に衝突しました。

裁判所は、裁判所は、被害者と一緒に集団登校時、本件事故に遭遇した兄2人に各150万円の慰謝料を認め、両親、本人分とで3100万円の慰謝料を認めました。

駐車場で2歳男児が轢過され亡くなった事故

福岡地裁・平成27年5月19日判決

スーパー駐車場内の走行スペースにパンを食べながら座り込んでいた2歳男子が、被告普通乗用車に礫過され、死亡したという事故です。

裁判所は、本人分2400万円認め、両親各144万4444円、兄111万1112円の固有慰謝料を認め、合計2,800万円を認定しました。
なお、この事案では、被害者側にも過失があったとして10%の過失相殺がされています。

加害者の無免許運転・ひき逃げで0歳の赤ちゃんが亡くなった事故

神戸地裁・平成20年3月21日判決

0歳男子の被害者は、父親が運転する車の助手席に母親に抱かれて同乗中でした。加害者は、無免許運転で中央線を越えて被害車両に衝突したにもかかわらず、警察に通報することなく、逃亡し、また、車が盗難されたかのような偽装工作をしていたという悪質な事案です。

裁判所は、上記のような事情も考慮して、本人の慰謝料2200万円、両親各300万円(合計2800万円)を認定しました。

まとめ

子どもが亡くなった事故では、慰謝料のみならず、逸失利益についても大きな争点となることが多いです。
保険会社との交渉などは、死亡事故に慣れた弁護士に依頼して、適正な賠償金を得られるようにしましょう。

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静岡県交通事故相談所の顧問弁護士。
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新判例等を研究している。
静岡を中心に交通事故について多くの依頼を受け、特に、死亡事故、後遺障害、主婦(主夫)の休業損害に関する依頼が多い。
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