労働能力喪失期間

保険会社の提示する示談金額が少ない!
後遺障害で仕事に支障が出ているのに、賠償金が少ない。

この記事は、このような不満をお持ちの方のために書きました。

こんにちは。弁護士の山形です。この記事では、後遺障害12級・14級の場合でも労働能力喪失期間が長期で認められるケースについて解説しています。
後遺障害12級・14級が認められたという方は、保険会社と示談する前に、参考にしてみてください。

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静岡法律事務所
弁護士 山形祐生(やまがたゆうき)/静岡県弁護士会所属
事務所所在:静岡市葵区馬場町43番地の1

連絡先:054-254-3205
日本交通法学会に所属し、交通事故に関する最新判例等を研究している。
静岡県内の事故を中心に多くの依頼を受け、特に、後遺障害、死亡事故、主婦(主夫)の休業損害に関する依頼が多い。
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後遺障害12級・14級の労働能力喪失期間

交通事故にあって後遺障害が残ってしまった場合、事故前と同じように働けず、収入が減ってしまうことがあります。
このような場合、後遺障害が無ければ将来得られたであろう収入を加害者や保険会社に請求することができます。
これを「逸失利益」といいます。

そして、「逸失利益」の金額は、
「収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」
という計算式で求められます。
詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。


簡単にいうと、労働能力喪失期間、つまり、後遺障害の影響で仕事に支障が生じる期間が長く認められれば、逸失利益の金額が増えるわけです。

この労働能力喪失期間について、むちうち症の場合には、後遺障害12級で5年~10年程度、後遺障害14級で5年以下に制限されてしまう例が多くあります。

しかし、むち打ち症以外の原因による神経症状で12級、14級に該当する場合については、長期の労働能力喪失期間を認める裁判例もありますので、どのような事情があれば、長期の労働能力喪失期間が認められるのか、という点について解説していきます。

後遺障害12級・14級でも長期の労働能力喪失期間が認められる場合

むち打ち症以外の後遺障害12級・14級の場合の労働能力喪失期間については、「民事交通事故訴訟・損害場方正額算定基準・2007年」(いわゆる赤い本)の中で裁判官が過去の裁判例を詳しく検討していますので、その検討結果を簡単に解説します。

症状固定後相当期間が経過しているのに改善の兆候がない場合

症状固定から相当な期間が経過したのに、後遺障害の症状が改善する兆候がみられない場合には、労働能力喪失期間の制限はされにくいと考えられます。

例えば、14級の場合、後遺障害が残ったとしても5年も経てば症状が改善するだろう、という見込みのもと、労働能力喪失期間も5年で制限されることが多いです。
しかし、14級で症状固定から4年が経過しても改善の兆候が無いような場合には、5年経過後も症状が残ることが容易に予想されますから、労働能力喪失期間を5年で制限することは不当と考えられるわけです。

脳挫傷等脳に傷害を負ったことに伴う神経症状の場合

脳挫傷など、脳に傷害を負ったことに伴う神経症状の場合には、神経症状の改善が容易ではないと考えられますので、労働能力喪失期間の制限が慎重に判断されます。

裁判例でも、12級の場合には、就労可能年限(原則67歳)まで長期で認めている例も多くあり、14級の場合でも5年以上を認めている例が多くあります。

同じような考え方で、脊髄損傷に伴う神経症状、骨折部位に生じた神経症状についても、喪失期間を限定しない例があります。

運動・機能障害が認められる場合

自賠責の後遺障害等級に(形式的には)該当しないために神経症状として判断されているものの、運動・機能障害が認められる場合には、喪失期間を長く認めるケースもあります。

例えば、左肩鎖関節脱臼の傷害を負った会社員(症状固定時48歳)について、後遺障害12級(左肩痛、左肩関節の可動域制限)について、18年間の労働能力喪失期間が認められました。

具体的な喪失期間の例

労働能力喪失期間を制限するのが相当でない場合、具体的な喪失期間は、年齢、職業、後遺障害の程度に応じてケースバイケースということになりますが、一般的には、高齢者の場合には就労可能年限まで認められる可能性が高く、逆に若年者であればあるほど就労可能年限まで認められる可能性は低くなる傾向があります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、後遺障害12級・14級でも長期の労働能力喪失期間が認められる場合について解説しました。
後遺障害12級・14級が認められた方は、是非、参考にしてみてください。

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